薫彩堂(くんさいどう)
千年続く発酵食をもっと身近に
鮒ずしのリ・デザイン

創業百年を超える、川魚のよしうめは、明治時代から琵琶湖の淡水魚と向き合ってきた川魚商です。鮒ずしは、寿司の原点ともいわれる千年以上続く発酵食。けれど正直なところ、「特別な人の、特別な食べもの」「少しハードルが高いもの」と感じている人も多いはずです。
そんな鮒ずしを前に、店主の梅村さんが見ていたのは、過去ではなく“これから”。「薫彩堂」という鮒ずし専門のブランドを立ちあげ、現代の食卓に寄り添う「日常の一品」へと再構築する挑戦を始めます。
チーズから始まった
発酵のおいしい再発見

その発想から生まれたのが、看板商品「チーズふなずし」です。昔から鮒ずしがチーズのような風味に例えられることはありましたが、本当に合わせてみたらどうなるのか──そのシンプルで大胆な一歩が、始まりでした。口どけのよいオリジナルチーズを組み合わせて出来上がったのは、「好みが分かれる珍味」ではなく、「また食べたくなる発酵食品」。伝統を大切にしながらも、食べ方や距離感を見直したことで、チーズふなずしは、ぐっと親しみやすい存在になっています。
まろやかな酸味と香り
ワインと楽しむ新しい高島の味

ひと口食べると、まず感じるのはまろやかな酸味。続いて、すっと引く塩味と、ふわりと立ち上がる発酵の香り。鮒ずしの個性はそのままに、驚くほど軽やかで、ワインにもよく合います。クラッカーにのせたり、トマトやオリーブオイルと合わせたり。お店ではうなぎや佃煮なども取り扱っており、おかずを選ぶついでに手に取る人もいれば、びわ湖ならではの贈りものを探しながら選ぶ人もいる。そんな日常の延長線に、この味があるのが、高島の川魚商からうまれた薫彩堂ならでは。
地元とともに
次へつなぐ、やさしいものづくり

薫彩堂の取り組みは、商品づくりだけにとどまりません。チーズふなずしに使っているのは、子を持たないオスぶな。これまであまり注目されてこなかった素材に目を向けることで鮒ずしらしさはそのままに、手に取りやすい価格の両立を実現しています。その価値をきちんと漁業者へ返し、地域の営みを次へつないでいく。そんな姿勢もまた、薫彩堂のあたたかさです。気負わずふらりと立ち寄って、まずは一口味わってみてください。
- 店名
- 薫彩堂(くんさいどう)
- 住所
〒520-1214
滋賀県高島市安曇川町末広1-14 (川魚のよしうめ内)
- 電話
- 0740-32-2374
- 営業時間
10:00~19:00
定休日 月曜日(祝祭日と重なる場合は翌火曜日)