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【イベント報告】
知識が「体感」に変わる
高島で発酵の未来を醸す一日

2026.01.13

【イベント報告】<br>知識が「体感」に変わる<br>高島で発酵の未来を醸す一日

2025年10月16日、立命館大学食マネジメント学部の学生たちが、高島市を訪れました。
テーマは、高島に受け継がれてきた「発酵」の食文化。教科書や講義だけではつかみきれない、土地の風土や人の暮らしを、実際に見て、触れて、味わいながら学ぶフィールドワークです。

暮らしの中に息づく発酵文化

最初に訪れたのは、勝野にあるシェアキッチン「白湖(はこ)」。
講師を務めたのは、高島の伝統食を長年伝えてきた発酵・料理家の他谷(たや)昌子さんです。
他谷さんはまず、発酵の基本を紹介。発酵は特別な技術ではなく、家庭の中で自然に受け継がれてきた身近な食の知恵であると語ります。その話を聞きながら、学生たちは雪深く湿度の高い高島ならではの暮らしと発酵文化の関わりを学んでいきました。そして高島市の発酵文化を象徴する食として、他谷さんが取り出したのが鮒ずし。初めて目にする学生も多く、香りや色を確かめながら、発酵の奥深さを体感していました。

味わいながら知る
発酵の面白さ

他谷さんが実際に調理を行いながら説明すると、学生たちは身を乗り出すように手元をのぞき込み、メモを取ったり、写真を撮ったり。はじめは少し緊張していた表情も、作業が進むにつれてやわらぎ、自然と会話も生まれていきます。
ランチでは、発酵をテーマにした食の体験が続きました。味噌の食べ比べや発酵食材を使ったプレート料理など、高島市ならではの内容が続きます。高島産のブランド米「ミルキークイーン」に加え、鮒ずしの「飯(いい)」を使った特製ケチャップも登場し、「発酵って、もっと難しいものだと思っていた」「こんな味になるんだ」と、学生たちからは驚きの声も。発酵が、特別な存在ではなく、暮らしの延長線上にあることを、実感できた瞬間でした。

歴史ある場所で
学びを見つめ直す

後半は、2024年に復原された大溝陣屋総門へ。CG映像を通して、水城として栄えた大溝城や城下町の歴史を学び、今立っている場所が、長い時間をかけて育まれてきた土地であることを知ります。発酵文化もまた、こうした積み重ねの中で受け継がれてきたことを、自然に学ぶことができました。
ゼミを担当しているヨトヴァ・マリア准教授はブルガリア出身で、日本の発酵文化を「発酵ツーリズム」という視点から研究されています。
マリア准教授は、「文化は、実際の場所で体験してこそ、自分の中に残るものです。今日のように見て、触れて、味わう経験が、発酵を身近なものと感じるきっかけになるはず。発酵文化をどのように伝えられるのか、今日の体験をもとに考えていってほしいと思います」と語りました。
高島の風土や人の営み、発酵文化の魅力が、学生たちの中に自然と残るフィールドワークとなりました。

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